たまたま仕事が早く終わったので、公開日に「アナと雪の女王2」を見てきました。
ろじねこさんは、さほどアナ雪は好きではありません。
おもしろいのですが、数あるディズニー作品の中で、わざわざ特筆すべき程の傑作ではないかな、といった感じです。
ただ、アナと雪の女王はディズニーのプリンセス映画においては、最重要作品の一つだとは思っております。
と言うことで、辛口レビュアーろじねこさんによる「アナと雪の女王2」斬りです。
以降、ネタバレを含みますし、酷評を含む可能性がありますので、それらを許容出来る方のみお進み下さい。
かつてこんなに悲しい映画があっただろうか?
悲しくて悲しくて涙が止まりませんでした。
魔法の力を持つ女王が日常の一部となったアレンデール。
しかし、いつからか女王エルサには断続的に彼女を呼ぶような歌声が聞こえていた。
そして思い出す両親が話してくれた魔法の森の話と、すべての記憶が残る河アートハランの話。
それらと同時にアレンデールを襲う天変地異。
すべての答えが、魔法の森と記憶の河アートハランにあると考えたエルサは、アナとクリストフとオラフと共に魔法の森、そしてアートハランを目指す。
そこでアナとエルサは、両親、そしてアレンデールの過去と、エルサの魔法の源泉を知る。
重いです。
アナやエルサを大好きなちびっ子達は、ちゃんとついて来れているのか?
ろじねこさんは、前作は「多様性」の話だと思っています。
人とは違う事を隠していたエルサが、それも含め自分だと受け入れる。
そして周りも、エルサが自分たちの常識とは違う事を知ってなお、一緒に生きて行く事を願った。
いろんな「ちょっと人とは違う」人達が、ありのままで共に生きて行こうという話だと思っています。
しかし、今作でエルサは、魔法の森を超えて辿り着いた、アートハランを遡る過程で、
前作で氷の城を作った時のごとく、髪をほどき自らの魔法の力を開放し、アレンデールでは自分の思いは満たされていなかった事を告白します。
そしてエルサはありのままの自分を認めた結果、心のままに生きて行く道を選び、アレンデールを去っていきます。
きっとエルサはずっと我慢していたのでしょう。
みんなの期待に応えるために。
それは子どもの頃に、両親からの「普通の子ども」であってほしいとの願いに応えようとしていた時と同じだったのでしょう。
悲しすぎます。
エルサはきっとアレンデールのみんなが好きです。
アナやアレンデールのみんなもエルサの事が好きでしょう。
なのに、結局エルサが「みんなと違う」というだけで一緒に生きて行く事が出来ないのです。
エルサにとっての安住の地はアレンデールではなく、同じ境遇の人達とのコミュティだったのでしょうか。
じゃぁ、前作はなんだったのか?
前作は確かに綺麗事だったかもしれません。ですが綺麗事を目指さないで何を目指すというのでしょうか?
私はあの人達とは違うから、同じ人達と一緒に暮らして、違う人達とは適度に距離をとりつつ、ほどほど仲良くやっていきましょう。なんて正論聞きたくねぇ。
魔法を使えるエルサも、バカがつくほど前しか見てないアナも、トナカイとお話ししてしまうクリストフも、みんな一緒に仲良く暮らしていますじゃダメなのか。
子どもにそんな世界を見せてはいけないのか。
私たちが前作で見た理想の世界は、今作で現実を知るまでの、だだの青臭い夢物語だったと言うのか。
商業的に続編を作らねばならないのなら、ハンス王子が悪い魔法使いと結託して復讐に来たから、みんなで力を合わせて戦うじゃだめなのか。
ただただ悲しい。
みんなが幸せそうな中、ひとり満たされず、それを隠し続けなければいけなかったエルサも。
それに気づけなかったアナも。
前作がディズニーの目指す理想の世界の一つだと思いこんでいた自分も。
結局、今も昔もエルサ達の幸せはここには無く、あの虹を越えた先にしかなかったのです。
アナと雪の女王が、前作と今作とで初めて完結する物語と言うのなら、
ろじねこさんには悲しすぎるお話でした。
時代と民衆と、そしてディズニーに翻弄されたエルサが、ようやく辿り着いた安住の地で、こころ穏やかに暮らしていける事を願ってます。
ただただ悲しく、無力感を感じる映画でした。
コメント
先程映画を見てきました
最近は良くも悪くもただのハッピーエンドじゃない終わりをディズニーが提示するようになったなと思いました
(トイストーリーでバズとウッディが別れたみたいに)
みんな一緒にだけが幸せじゃない、個人個人の生き方ができるようになった現代らしいなと私は感じました
悲しさはあまり私は気にならなかったので、 ろじねこさんの意見は新鮮でした
今度は字幕で見ようと思います
ただの女子高校生の所感書いちゃいました気にしないでくださいお粗末さまでした
ドナドナ さん
コメントありがとうございます。
「ディズニーの映画はどうせハッピーエンドでしょう」的なイメージがあるので、あえて外しに来ているのかもしれませんね。
鑑賞直後は「もう見なくていいかな・・・」と思っていましたが、時間がたって冷静に噛み砕いていくと「もう一回くらい見てもいいかなんぁ・・・」と思えるようになってきました。
なんとなく「みんなで幸せになってほしい」という思いが強すぎたのかもしれません。
もう一度見たら、ひょっとしたら前向きに受け取れるかしれません。
貴重な感想ありがとうございました。
こんな後先考えずに思ったことを書きなぐってしまうようなブログですが、お暇な時にでも遊びに来てください。