アトモス大量クローズ発表後の最初の週末。
ろじねこさんもワイルドウエスト・チャンス(wwc)を堪能しにランドに来ました。
正直に申し上げると、wwcは数ヶ月ぶりの鑑賞です。
去年のハロウィン以降、シーに行く事が多くなり、
wwc云々以前に、ランドにもあまり来ていませんでした。
久しぶりのwwcは、以前にもまして磨きがかかっていました。
始めの頃は、お二人の掛け合いや客いじりも手探り感があり
いまいち盛り上げれない回もチラホラありました。
ですが、さすがに2年近くコンビを組んでいらっしゃるので、
お互い容赦のないアドリブを入れまくり、客をいじりまくり、
それらがどれも爆笑につながると言う、名人芸の域に達しているような感じさえしました。
今まで足が遠のいていた事が悔やまれるほど、どの回も面白かったです。
でも、辛口レビュアー的な辛口の意見も言わせてもらえば、
コンビの掛け合いも熟練の域に達しているため、
以前と比べ、掛け合いのスピードがかなり早くなっていました。
そのスピード感は求心力となり、ふらっと見に来たお客さんを掴んで離さない力になっていますが、
ボケに対するツッコミのキレが良すぎて、今風に言うなら、やや「食い気味」に突っ込みが入る場面があったため
初見の人の中には、ついて行けない場面もあるのではないだろうか?と、心配してしまいました。
とはいえ、どの回も爆笑に次ぐ爆笑で、wwcの事もクローズの事も知らないだろうワンデーさん達が
「面白かった!!」「見に来て良かった!!」と言いながら散り散り去っていく光景は、
wwcを大好きなろじねこさんにとっては、とても誇らしいものでした。
wwcを追いかけてきて良かったです。
それはさておき・・・
wwcとは、詐欺師が間抜けな保安官に手品を使ったイカサマ勝負を持ちかける話です。
そのため、ショーの中で何度か手品が登場します。
ある回を鑑賞中、ろじねこさんの隣に親子二人で鑑賞している方達がいました。
その親御さんが、ミシシッピーマイクが手品をする度に、子どもに小声で
「いま手に隠したよ」とか「いまかばんから取り出したよ」などと逐一手品のタネを解説していました・・・
なんて無粋な事をするんだろう・・・
きっとその親御さんは「パパすごいね!」と言って貰いたかったのでしょう・・・
気持ちは分かります。
親にとって子どもは「アイドル」です。
洋の東西を問わず、ファンはアイドルから認められたいという欲求を抑え切れません。
とは言え、なんと言う無粋・・・
「いや、お前だって”辛口レビュー”や”2~3の考察”で、散々無粋な記事書いてるじゃないか?」
と、お思いの方もいらっしゃるでしょう。
仰るとおりです。
ですが、ろじねこさんは自分が無粋な事をやっているのを自覚しています。
ろじねこさんなりの信念に基づいて、こんな無粋な事をやっています。
あの方も、ある信念に基づいてあえて無粋な事をやっている可能性もありますが、
ただ、子どもに褒められていい気持ちになりたくてやっているのであれば、余りにも子どもがかわいそうです。
あの子は、あの若さで手品で驚くと言う楽しみを奪われてしまったのです。
数年前、子どもの手品師がテレビでもてはやされた時期がありました。
年端もいかない子どもが、手品師になってテレビやステージで活躍したいと思うとは考えにくいので、
おそらく彼らの活躍の裏には、大人の思惑が少なからず絡んでいたのではないかと思っています。
そんな大人達の都合で「手品に驚く」と言う楽しみを奪われたあの子達を見ながら
かわいそうだにゃーと、一方的に思っていました。
なぜそんな事を思うのかと言うと、
手品とは世の中の不思議の象徴なのではないかと思っているからです。
あるはずのないメロンが突然現れたり、
入っているはずのボールが忽然と消えたり、
起こるはずのない事が、目の前で起こってしまう。
そんな手品を通じて子どもは、この世には自分の想像を超えるような事が起こるかもしれないという、可能性を知る事が出来るのではないでしょうか?
いままでかぶっていた帽子から、突然メロンが登場してしまう、
そんな起こるはずのない事が起こるのなら、
ボクがプロ野球選手になれる未来もあるのかもしれない。
だって起こるはずがないと思っていたことが起きたのだから。
想像してみてください。
予想した事しか起きず、すべてが説明できてしまう世界のなんとつまらない事か。
そんなのは大人の世界だけで十分です。
せめて子ども間だけは、この世界は可能性と不思議に満ちていると言う夢を見せてあげてはくれないだろうか・・・
その夢こそが、子どもがこの世界を生きていくための力になっていくのではないでしょうか。
ワイルドウエスト・チャンス
終了まであと1ヶ月
もっともっと子ども達に不思議と驚きを!!