あなたの忘れ物はなんですか?

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ろじねこさんには大きな忘れ物がありました。

ろじねこさんがろじねこさんになる前の忘れ物です。

実家に帰るたびにその事を思い出して、胸の奥がチクッとする忘れ物です。

なぜあの時、あそこへ行かなかったのたのか・・・

そしてその忘れ物は、ろじねこさんの母にとっても忘れ物でした。

数年前に帰省した際に、ふと母が「あの時の事覚えてる?なんであの時、あんたを連れて行かなかったのかって、たまにふと思い出すのよね」ともらした事がありました。

その時に初めて母にとっても「忘れ物」だった事を知りました。

だからと言って、何かをするわけではありませんでした。

ただ、そこの近くを通るたびに「あそこに行かなかった自分」と「無理にでも連れて行かなかったのか自分」が、胸の奥にチクッと針を刺すだけです。

このままその「忘れ物」を抱えたまま人生を終える事も出来るのですが、

先日、所用で実家に帰った際に、急にその忘れ物を取りに行きたくなりました。

そして、その事を母にて伝えると「わかった。だったら私が連れて行く。」と言いました。

二人ともわかっています。

今更、行ったところで何も変わらないと言うことは。

向こうは拒む事はないでしょうが、結局はもうあの時の私達ではない事は、揺るぎようの無い事実なのです。

ただただ、自分の為だけに行くのです。

何十年間とろじねこさんの心の奥底で、針を指し続けていた、甘酸っぱい「忘れ物」。

それは・・・

「マクドナルド 北熊本店」です。

このマクドナルド北熊本店には、屋外型のキッズスペースがありました。

滑り台やジャングルジムがあった様な気がします。

幼少期のろじねこさんは、この店の前を車で通るたびに、漠然と「あそこで遊んでみたい」と思っておりました。

そしてある時、母に「行ってみたい」とお願いしました。

ろじねこさんは、滅多に母に何かをねだる事が無かったので、母もろじねこさんもその事を鮮明に覚えていました。

母は「いいよ」と答えましたが、結局ろじねこさんをそのマクドナルドに連れて行く事はありませんでした。

理由は「面倒くさかったから」だそうです。

そのマクドナルドの前を通るのは、いつも「どこか」に向かう途中でした。

「帰りに寄ればいいか」と思って通過するのですが、結局帰りはいつも別の道を通っていて、

かと言って、わざわざマクドナルドだけ行くのは面倒くさい。

なんとなくいつも行けず仕舞いでした。

別に母を責める気はありません。

人生とは、得てしてそういうものなので。

そして・・・

遂に・・・・

マクドナルド 北熊本店に来たーーーー!!

って、キッズスペース無くなってる!!

意味ねぇじゃん!!

以前はこの辺にキッズスペースがあったのですが、

店の改装を機に、キッズスペースを取り壊して、客席を増やしたのでしょうか・・・

ひょっとしたら店内のどこかに、キッズスペースは残っていたのかも知れませんが、

「あの屋外」のキッズスペースでなければ意味は無いのです。

ふてくされても仕方ないので、特に感傷的になる事も無く、

ママと雑談をしながら朝マックして帰りました。

結果的には、「あのキッズスペース」に行く事は出来ませんでしたが、

人生の心残りが一つ解消されました。

ろじねこさん
と、言うボクの心の旅の話だったんですよ。
めーたん
へえー。
良かったわね。
ろじねこさん
めーたんも、もう人生下り坂なんだから、そろそろ人生の忘れ物でも取りに行ってみたら?
めーたん
そりゃいいけど、
実家に帰るたびに、昔好きだった子の家を見に行くのやめな、気持ち悪いから。
ろじねこさん
行ってないよ!!
え?
なんでそんな嘘つくの?
ろじねこさん
いい話が台無しだよ!!