最近ディズニーリゾートの顧客の年齢層が話題なっております。
ということで久々にディズニーネタでもやってみましょう。
きっかけはおそらくこのツイート(ポスト?)
ディズニーは年間パスポートを廃止した結果、18-39歳のゲストが減少し高齢化しているという情報を最新の会社四季報でゲット。 pic.twitter.com/mgiAEpc8P9
— 川手 遼一 (@RKawtr) August 31, 2024
ではなぜディズニーは高齢化してしまったのか?について、思い込みと偏見に満ちたろじねこさんなりの考えを書いてみます。
やはり年パスの休止は大きいでしょう。
両パークの年パスが10万円だったとして、毎週末土日遊びに来れば、1日当たり1,000円程度になる。
これは若年層でも十分出せる金額である。
しかし現在は10,000円程度のワンデーパスを買わねばパークには入れません。
これではまともな学生はそう頻繁には通えません。
ディズニーはコロナ前からオタ排斥に舵を切っておりました。
年パス廃止はその本丸でした。
コロナにより思ったよりスムーズにその世界にフェードイン出来ました。
結果パークには、年に一度くらいの贅沢勢と1人1万円の入園料を出せて、かつまだ1日パークを楽しめる体力のある40代、
そしてなぜか一発1万円のワンデーパスをホイホイ買える綺羅びやかな若年オタだけが残りました。(あ、後外国人観光客)
長期的に見て、顧客の高齢化のメリットは皆無だと思います。
ほとんどのジャンルにとって「若い新規顧客」獲得は至上命題です。
であるが故に、ろじねこさんは2017年のろじねこアワードのMVPにステラ・ルーを選んだのです。
キャラの好き嫌いはさておき、ステラ・ルーが幼年層から若年層の主に女児の新規顧客獲得に果たした役割は大きいと判断したからです。
なのでディズニーは必ずこの高齢化問題への対策を迫られます。
その回答の一つが「年パス復活」です。
おそらくこれは必ず「いつか」来ます。
そう「いつか」です。
それを決めるのはディズニーの経営層でしょう。
では、彼らに「いま」その判断が出来るかと言うと、不可能でしょう。
年パス復活 → 来園者が増加する → パーク内の待機列が長くなる → 顧客満足度の低下
結局、オタ排斥前の世界に逆戻りです。
これは自分達のオタ排斥と言う判断が誤っていた事を認める事になります。
それはつまり自分の経歴な傷がつくことを意味します。
下の世代も同様です。
オタ排斥を決めた世代が現役の間に年パスを復活させると、「あなた達のオタ排斥と言う判断は間違ってました。」と言うようなものなので、出来るはずがありません。
オタ排斥を決めた人達が去って、誰の顔にも泥を塗らなくなって、初めて年パス復活がかなうのでしょう。
あるいは、上の世代の面子を潰さない様に、年パスではないがほぼ年パスと変わらない新しいパスポートを作るかもしれません。
回数券や、一定期間ワンデーが割引になるパス等・・・
さて、少し視点を変えて「オタ排斥」以外の高齢化の理由も考えてみましょう。
一つは「少子化」。
これは先進国共通の課題なので、ディズニーにはどうすることも出来ません。
次に考えられるのは、メディアの変化とその対応です。
今と10年前では、テーマパークを取り巻くメディアは大きく変わりました。
では、ディズニーはその変化の波を乗りこなせているのでしょうか?
総務省の調査によると、10代20代のテレビの視聴時間はここ20年以上下がり続けています。
メディアの王様と言われたテレビの足元は完全に崩れ去ってしまっているのです。
かつてディズニーはテレビを重要な宣伝のメディアとして活用してきました。
いや今もか。
お抱え番組とお抱えタレントに、宣伝文句を代読させ、あらゆるイベントを宣伝してきました。
わざわざ盛り上がり方までレクチャーして・・・
それは外様のろじねこさんには奇妙な印象を与えつつも、かなりの成果を上げていたと思われます。
しかしそのテレビが宣伝媒体としての価値を失いつつあるのです。
ではテレビ代わる若年層に届くメディアは何か?
それはネットです。
もっと厳密に言うなら、ユーチューブやSNSです。
果たしてディズニーはこの新しい(もう新しくもない)メディアに対応出来ているのでしょうか?
今はユーチューブやSNSで有名なインフルエンサーが市場に大きな影響を与える時代になりました。
人気のインフルエンサーが1秒間手に取っただけで、その商品は売れ、
人気のキャラクターが「友達にプレゼントした。」と匂わせるだけで、翌日にはその商品が売り切れになる時代です。
テレビや雑誌で、適当なタレントに「流行の情報発信基地」と言うニックネームさえつければ、みんなが彼女(彼)の真似をする時代は、去りつつあるのです。
そんな、新たな時代の戸口に立った2022年、ディズニーはパークの規約を改定し、パーク内での以下の行為を禁止した。
営利活動(当社が許可した場合を除きます。)
これはパーク内で撮影した動画や写真で収益を上げられる程度の影響力を持った配信者に対して「俺はいつでもお前の収入源を断てるんだぞ。」と言っているのに他なりません。
これまでディズニーは、大手メディアにばら撒く莫大な広告費をたてに、そのメディアに流れるディズニーに関する情報を統制(コントロール)してきました。
時が変わり、顧客の動向を左右する情報が生まれうる土壌が、大手メディアから個人をベースのネットに移行しつつある現在でも、
ディズニーは、ディズニーに関する情報を自分達で完全に統制出来ると信じているのでしょうか?
一方「西の雄」USJは、SNSで積極的に発信するユーザーに対してウェルカムの姿勢を取っています。
自分達が望む「自分達に対するポジティブな情報」の増加を「情報の統制」によって実現しようとする組織と、
あらゆるユーザーに門戸を開き、ポジティブな情報の増加を「顧客の満足度の増加」で実現しようとする組織・・・
このご時世、どちらの組織がよりユーザーの支持を得ることが出来るのだろうか?
ユーチューブやSNSで「いま最も刺激的な情報」を探そうとする層に、よりダイレクトに訴求できる組織はどちらでしょうか?
ゲストの高齢化の原因は年パスが無くなった事だけなのでしょうか・・・
いまでも舞浜には金のなる木があります。
そして、その木はいまでも沢山の果実を実らせているのでしょう。
それは何故か?
かつてその木を育てていた先人たちが、その木が根を張る土壌に惜しみなく栄養を注いでたからです。
そして、その木になる果実を集まる民衆に惜しみなく分け与えていたのです。
果たして先人からその木を受け継いだ人達は、今も先人たちの様に労力やコストを惜しまずその木に栄養を与え続けているのでしょうか?
そして、その果実を先人たち同様に惜しみなく皆に分け与えているのでしょうか?
栄養の供給が断たれても、植物はしばらくは育ちます。
しかしいずれは枯れてしまいます。
両手に美女をはべらせ、独占した果実の浴槽に浸かり我が世の春を謳歌するその人達は、その木が枯れる事を悲しんでくれる人達なのでしょうか?
それとも「枯れようが知ったこっちゃねぇが、私が果実を取りきるまでは枯れないでくれよ!」と願うだけの人なのでしょうか?
最近、ろじねこさんはディズニーとバチバチに殴り合っていた日々を懐かしく思います。
そして、そんな日々がまた来る事を心の何処かで待っているのかもしれません。
そんな日が来る前に、その木が枯れてしまわないことを願っています。
コメント
ろじねこさん。いつもみてます。TDLで始まったキャッスルプロダクションのリーチフォーザスターはレビューする予定ってあったりするんですか?
えんがわ さん
コメントありがとうございます。そして返信が遅くなって申し訳ありません。
リーチフォーザスターのレビュー記事書いてます。
フレンジーと一緒ではありますが公開いたします。
必ずやえんがわさんのご期待には沿えない内容になっているとは思いますが、いまのろじねこさんの偽らざる本音を書きました。
こんな一か月以上も更新をさぼるようになったブログですが、お暇な時にでもリーチとフレンジーのレビューを見に来ていただけるとうれしいです。
ありがとうございます